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2006年9月 7日 (木)

またもや阪大で捏造?

山口の高専の容疑者もやはり自ら命を絶っていました。被害者の両親は事件の真相を知りたがっていたのになんという結末なのでしょう。自ら命を絶つほどの勇気があるのなら、その勇気をもって世間の前に出て来てほしかったです。

先日、阪大でも助手の方が命を絶たれました。今日のニュースでJournal of Biological Chemistryに出ていた論文がその助手の方のデーターが勝手に使われ、更に捏造されていたということで、その助手の方が担当教授にその論文を取り下げるように言い、ちょうど8月最初に取り消したのこと。実は、その取り消された論文は、自分自身読んでいたので、なぜ途中で取り消されたのか不思議に思っていました。それに、その論文の筆頭著者は、確か前私がいたF大の研究室に実験をしにきて飯を一緒にした覚えがあります。その人が今回の件でどのようなかかわりをしているのかは知りませんが、助手の方が、捏造には関係ないのにもかかわらず自ら命を絶たれたので、何かあったのではないかと推察します。いろいろな方のお話ではその助手の方はすごくまじめでいい仕事をされていたということですし、確かに論文リストを見るとそれなりの業績を出されているので、ほんと優秀な人材をな亡くしたということで残念です。
阪大では去年も捏造問題があり、今回もまた捏造問題ということで、いったいこの分野はどうなっているんだと世間の人は見るかもしれません。阪大は、きっちりとこの問題を処理して、納得いく説明をしてほしいと思います。分子生物学会の会頭をやっている研究室でさえこのような問題があるということですので、この捏造問題というのはかなり深刻ではないかと思います。
インパクトのある論文を発表すれば、評価されて研究資金が多くもらえるようになる。お金があれば特に生命科学系の研究室では更にいい研究ができ、いい結果が出やすくなる。それでラボは大きくなり、人も多くなる。それをまた維持しようとすると、更にボスは大きなお金を取ってこなければならない。そのためには数多くのいい結果が必要になる。いい結果を出すために、ポスドクやスタッフが一生懸命働くし、ボスもいい成果をすぐに求めるようになり、知らぬ間にプレッシャーをかける。下のものは、それに答えなければならないので、捏造してでもいい結果を報告するようになる。そうやって知らぬ間に、論文が出されてしまうわけで、特にレベルの高い研究室で起こりうるのだと思います。こんなかたちでのサイエンスって本当に楽しいサイエンスでないし、無意味だと思います。そんなことまでするサイエンスだったらたくさんのお金をかけてやる必要もないです。
そういう意味では、今の私は、そんなビッグラボでやっているわけでもなく、お金もないですので、自分のペースで楽しくサイエンスができます。それでだけでも幸せなのかもしれません。
自らの命を絶つことで何かを言いたかった阪大の助手の方のご冥福をお祈ります。

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コメント

全く同感です。
しかも(natureやScienceではなく…というのも変ですが)JBCで命を絶たれるのは本当に悲しいことです。しかもまた阪大で捏造疑惑とは!考えてはいけないことですが、今回の事件は本当に自殺だったのか(もしや誰かに殺されたのでは?)との疑問さえ湧いてきます。本人の知らないところで勝手に何かが起こっていて、それが引き金で悲しい結末になるのはやり切れません。

投稿: 8817 | 2006年9月 8日 (金) 08時12分

松原先生 おはようございます。
この間は中国で(「北京大学」でしたっけ?)もバイオの捏造事件がありましたよね。その前は、日本の考古学でも…。その意図するところは“名誉”と“研究資金”なんでしょうが、こういう事件を見ると“サイエンスの世界も一般社会と変わらないな~。所詮人間のやることだから仕方がないのかな~”って思ってしまいます。でも、ファクトを最優先すべきサイエンスの世界での“捏造”の影響はとても大きいと思います。命を絶ってまで言いたかったことは何なんでしょうか? こんなことで優秀なサイエンティストの生命が失われてしまうのはとても残念です。

投稿: 阿頼王 | 2006年9月 8日 (金) 08時37分

8817さん

本当にそう思います。その助手の方は、間違ったことをしていないわけで、逆にどこからか圧力でもかかって疲れてしまったとしか思わざるを得ません。最近のこの分野の捏造やら、いろいろな問題どうにかならないかと思います。

投稿: Mamoru Matsubara | 2006年9月 8日 (金) 09時21分

阿頼王さん

韓国のソウル大学のES細胞の捏造の問題だも昔の考古学で起きた問題も、まさに名誉と研究資金でしょう。韓国の問題の当事者である黄教授は、それこそあのままいっていたらノーベル賞候補でしたから。 阿頼王さんの言うように、サイエンスの世界も普通の社会と何らかわららないなのかもしれません。

投稿: Mamoru Matsubara | 2006年9月 8日 (金) 09時31分

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