紀州梅やブランド牛はなぜおいしいのか
今日は、昼からN社が主催するセミナーがありました。大阪京橋のビジネスパークにある高層ビルにN社があるのですが、ITの有名な会社だけあって中に入るのにもセキュリティーが厳しく、専用のカードを持たされました。セミナーの内容の一つに、和歌山県などの取り組みで、地元の農産物の品質をさらにあげていくための研究をしていました。例えば和歌山の紀州梅がなぜほかの梅よりもおいしいのかといったことを科学的に検証するひとつのアイデアとして、どのようなタンパク質が発現しているのかを解析するというものです。まだ、詳細な結果は出ていないようでしたが、取り組みとしては面白いですが、タンパク質レベルで説明できるかはかなり難しいかもしれません。これに関連して、牛などについても、神戸牛などのブランド牛では、なぜ肉がおいしいのか、そうしている特性はなんなのかをやはり科学的に検証するというものです。牛についてはかなり農水省とかもやっているようです。、特に牛の場合は、雄牛の血統が大事らしく、既に雄牛の肉をおいしくするのに関わっている遺伝子が報告されているとか。今回の和歌山県のプロジェクトでは、タンパク質レベルで見れないかというものでした。かなりこちらも積極的に質問していたので、後から和歌山県のプロジェクトの関係者の方が、いろいろといい質問をしてくれて参考になりましたと挨拶しに来てくれました。また、N社のAさんやHさんも知り合いですが、質問してセミナーを盛り上げてくれたということで喜んでいただきました。
セミナーには、私が前いたR研の後輩のOさんも来ていました。直接、研究室では重なっていないのですが、昨年末、久しぶりに行ったR研の研究室の忘年会で会ってことがあるので分かりました。今は京都の大学で研究しているとのこと。近いので今度顔出しますねと言っておきました。まあ、この分野は狭いのでどこかで関連の研究室の人に会うのはよくあることです。
明日は、大学に行き、たまっているお仕事一杯やらなければ。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
松原先生 おはようございます。
“食べ物の味の蛋白質レベルでの比較研究”ですか…なかなか“面白そう”ではありますね。“良い味を出す遺伝子”なんて…牛さんも、まさかそんな研究されるとは夢にも思っていないでしょうね。
でも“味覚”って個人によって違いますよね。“皆が美味しい”或いは“大多数が美味しい”と感じるのは何故なんでしょうか?
それと今度は“食べられる側”からですが、今読んでいる本に“病虫害から身を守る機能が生き物には備わっていて、外敵が多いところでは、そういう病虫害から身を守る物質を自家合成する”そうですね。そしてそれが黴菌や虫が嫌うように、その作物自体の味を悪くするらしいです。だから天敵や病虫害などのストレスのない環境下で育った“農産物”の方が当然味が良い。
でもどうしてもこの研究は“商業ベース”の研究ですね。まあ、私たち消費者にとっては意味のある研究ですけど。それに社会に還元されてこそ、本来の研究なんでしょうが…。
先生は今日は“休日出勤”ですね。名古屋に帰られるのは明日ですか…もう一日頑張ってお仕事してください。
投稿: 阿頼王 | 2006年10月 7日 (土) 07時33分
阿頼王さん おはようございます。
味覚って個人によって違ううので、神戸牛でもおいしくないと思う人いるらしいですから。私は好きです!。
おしゃるように、食べられる動物や植物のほうも、敵に対して、体内で攻撃物質をつくるので、そういうものが味に微妙に関係してくるのでしょう。いろいろと奥が深いです。
明日も大学の行事があるので名古屋に帰らず出勤です。がんばります。
投稿: Mamoru Matsubara | 2006年10月 7日 (土) 10時09分