トヨタの右肩上がりと環境問題
昨日、今日と気温が30℃近くになり5月とは思えない暑さです。部屋で仕事をしていても汗がじわじわと出てくるので、明日は半袖を着ていったほうがいいかもしれません。
トヨタが売上高24兆円、経常利益2兆円でとても好調のようです。特に海外で低燃費の小型自動車が売れているとのことです。海外の工場もたくさんでき、今後どこまで大きくなっていくのでしょうか。おそらく今年はGMを抜いて世界一の自動車会社になるでしょう。逆に、昔のようにアメリカでは厳しい目でみられていくのではないでしょうか。
トヨタは、海外では車が売れている一方、日本では売り上げ台数が伸び悩んでいるようです。そのため、旅行会社と提携して車でいけれるような旅行プランを多く開拓して、消費者に車を買わせていく戦略をとるようです。
私自身も車を乗るのであまり言う権利はないかとは思いますが、やはり車というものが環境に対してかなり負荷をかけているのは事実です。燃費がよくなり、更に今後はハイブリッドや石油によらないバイオエタノールを燃料としたとしても、かなり環境に負荷をかけるのは間違いないと思います。そういう中で、やはり自動車メーカーは経済自由主義に従い、どんどんと売り上げを伸ばすために車を売っていかなくてはならないわけです。
環境問題と騒ぎ立てても、結局は車が増えれば二酸化炭素も当然増えるわけです。そのあたり、トヨタはどのような論理で今後世界の大企業としての責任を果たしていくのでしょうか。
トヨタは確かにバイオプラスチックなど環境にやさしい材料の開発研究にも力をいれているのは事実です。以前、バイオビジネススクールでトヨタのバイオの部門の方が、将来はバイオプラスチック分野でも自動車分野と同じ規模の売り上げを目指すといっておりました。バイオ部門が単にトヨタの社会貢献というアクションだけではなく、本当のビジネスにするということを強調しておりました。もしそうならば、やはりもうそろそろ自動車の売り上げだけを伸ばすという戦略だけでなく、環境指向型のビジネスモデルでやっていってもらいたいです。たとえ結果として自動車分野の売り上げが落ちたとしても、そのような方向でやるならばトヨタもすごい企業だと思います。でも、こんなに拡大路線だと、結局はもう後戻りはできないのでしょう。トヨタの拡大路線の結果として環境問題がどうなるのかも大きなテーマではないかと思います。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
松原先生へ
環境問題と人間の経済活動の問題は、これから益々大きな問題になるでしょうね。人間が経済活動を拡大して行く限りは、地球環境に対する負荷は重くなる事はあっても、軽くなる事はないのではないでしょうか。例え、先進諸国が、エネルギーの使用に関して低減化、効率化を図ったとしても、今、爆発的に経済活動を活発化しているBRIC’S諸国は、そんな事お構いないでしょうね。特に中国は経済が過熱して、しかもエネルギー効率を考える段階まで来ていません。しかし、その経済の爆発的な発展を大きく後押ししているのは、中国の経済成長を期待した先進諸国の“外資”です。このような事を、“見えざる神の手”に導かれて続けているのが、そしてこれからも続けて行くのが人間という存在です。「不都合な真実」で環境問題に大きな警鐘を鳴らしていたアル・ゴア氏の「不都合な真実」もありましたよね。“満足”を知らない“人間”という生き物は、このまま走り続けて、「自然の審判」によって、自然に“調整”されるのではないでしょうか。或いは金儲けに走っている“産業界”が「環境基金」を作って、抜本的な環境問題を解決する新技術を開発する科学者・技術者を集め、本格的に取り組み…。
投稿: 阿頼王 | 2007年5月10日 (木) 07時01分
阿頼王さん 今晩は
中国やインドでは、今後経済優先でどんどん拡大していくのでしょう。結局は先進国の技術導入が裏にはあり、TOYOTAとかも深く関わっています。環境問題もこれらの国の意識も高まっていかなければどうにもならないと思います。阿頼王が言うように、最終的には自然の報いを受けるのは我々人間だと思います。
投稿: Mamoru Matsubara | 2007年5月10日 (木) 22時39分