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2008年10月10日 (金)

株価底なし。理系が少ない

 世界同時株安ということで、世界大恐慌の一歩手前のような状況です。日本も連日の株安で今日は8200円まで下がってしまいました。株を持っている人はどうにもならない状況ですよね。アメリカ政府が株式市場の不安を払拭する行動を起していい方向に進むのを期待するしかありません。
 一番心配なのが、このような状況の中で日本の各企業も新入社員の採用を抑えてしまうことです。特に我々の学部では今の3回生がいよいよ就職活動を行うわけで、1期生の就職率がかなり重要になってきます。こういう厳しい状況下でなんとかいい結果を出していかなければ。

 ノーベル賞受賞者の方々のことが連日マスコミで取り上げられています。重要なのは、こういう報道から、科学、ひいては理科に興味をもつ子供たちが本当に増えてくれるかです。
 娘の学校でも担任の先生がノーベル化学賞のことを話したようです。その中でGFPの話も。ちょうど、先週の土曜日に、市民講座で使ったGFPを持っていたので、娘に緑に光る現象を見せていました。そのことを鮮明に覚えていたようで、担任の先生の話に反応して、「私、家でお父さんに見せてもらった」と言ったそうです。まさにこちらとしてはタイミングよく娘に見せることができたので良かったです。娘もおそらくこのことはずっと忘れないでしょう。他の子ももしかしたら今回のGFPをきっかけに科学の分野に興味をもち、いろんな実験をしたいと感じてくれればいいと思います。
 これに関連した話ですが、毎回、高校訪問で感じているのが、理系を希望する生徒さんが少ないことです。この間行った高校の多くでは、多くて理系は2クラス、中には1クラスも作れないという高校もありました。つまり、1学年300人くらいいる場合には、多くて80人、少ない場合には30人しかいないわけです。これでは、日本の科学技術を支えていくにはなんとも寂しいですよね。同僚のスペイン人の先生の話では、スペインでは、5:5ということです。理系は人気があるようです。もちろん日本でも高校によっては理系の比率が高いところもあるかもしれませんが、全体的に文系希望が多いのは間違いないと思います。日本はなぜこのような状況になってしまったのでしょう。文部科学省は、こういう現状をしっかり考えて教育行政を考えていくべきです。そういえば、ニュースで益川先生が文部科学省を訪問して大臣にいろいろと教育に関する苦言を呈していたとか。ノーベル賞をとった先生がたまたま今回言ったからではなく、真剣にどうしたら日本を世界トップの科学技術立国にするのかを考えてもらいたいです。

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コメント

松原先生 おはようございます。
本当にえらいことになっていますね。

『世界同時株安』

でも、どうも、お勉強不足のわたしには、今回の世界経済の動きが“妙”に思われて仕方がないです。

普通“株が下がると、お金は、より『利』のある為替に流れる”はずなんですけど、世界の為替相場も軒並み『為替安』ですね。
経済商品って、「一方で上がる商品があれば、一方で下がる商品がある」はずなんですけどね。これを応用したのが“ポートフォリオ”なんですけど。

しかし、先物市場も軒並み“下落”ですね。
今まで、あれだけ騒いでいた“原油高”“穀物高”がウソのようです。

「これって一体どういう事!?」

ってのが、正直なところです。
識者や経済評論家やエコノミストさんたちは様々な事を言ってらっしゃいますけど、どうにも“説得力”が無いですね。

もともとは“サブプライム・ローン”がトリガーだったはずですけど、

『サブプライムローンの総額は日本円にして170兆~180兆円、そのうち返済が滞っているのは30兆円といわれている』

のですけど、今回ブッシュ政権は、

『金融危機対策として最大7000億ドル(約75兆円)の公的資金で不良資産を買い取るための緊急経済安定化法案に署名、同法は成立した。』

し、また、わたしのブログでも書きましたけど、

『日米欧で、市場へ18兆円のドル供与』

が決定し、これで約1900億ドル。これだけでも合計すれば、9000億ドル弱のマネー(公金)を投入する訳ですよね。
もちろん、日本のバブルの事を思い起こせば(未だに引きずってますけど)、放っておけば、不良債権はドンドン増えて行って、収拾が付かなくなりまあすよね。しかし、今回のアメリカ(と同盟国?)の対応は速かったですよね。でも、市場は『それをあざ笑うように』反応した。

あの当時(日本のバブルの後始末の時)、アメリカは、日本の対応を「コケ降ろし」ましたよね。『対応が遅い』『過去の教訓が生かされていない』等々。そういう批判をした国が、素人でも破綻がすぐに解る“サブプライム”を行い、案の定“破綻”し、世界経済に甚大な影響を与えて居ます(今後、どうなるものやら……)。

近年は、“コンピューター取引”で、取引条件を設定しておけば、コンピューターが勝手に取引をしてしまいます(殆どの個人投資家はサラリーマンで、日中は自分でトレードできませんから、パソコン・プログラムに任せる訳ですね)。だから、一旦、株価が崩れると、プログラムがドミノ現象のように、“売り”に回り、株価は「一気に暴落」。これは良く聞く話ですよね。

今回、腑に落ちないのは、感覚的なんですけど、

「あれだけ暴れ回っていた投機マネー。一体誰のマネーで、どこへ行っちゃったの?」

って所です。そして、多分、これは“計画的”な行動のような気がします。その目的は……。

しかし、また“強烈な不況”ですね。この状況の中での“学生さんの就職活動”は、非常に気の毒ですけど(『世界同時株安』が無くても厳しかったですが)、ちょっと先が見えませんね。兎に角、『短期的作戦』&『長期的作戦』で行った方が良いかもです。『短期的』には“兎に角どこかに入り込む”そして、そこで“スキル・アップ”をして(もしその時の就職先にそういう可能性が無いなら、自力でやる)、経済状況が好転した時に“目標の会社に転職”(但し、それをするにはかなりの『意志力』が要求されますけどね)。そんな事も考えても良いのではないでしょうか。

>ちょうど、先週の土曜日に、市民講座で使ったGFPを持っていたので、娘に緑に光る現象を見せていました。そのことを鮮明に覚えていたようで、担任の先生の話に反応して、「私、家でお父さんに見せてもらった」と言ったそうです。

娘さん、多分「自慢」だったと思いますよ。本当に、良いタイミングでしたね。先生としても“父親の威厳”を示せたことでしょうね。娘さんにとっては「自慢のお父さん」になっちゃいましたね^^

日本の高校って、理系離れと言うか、わたしの時代は、十数クラスあって、理科系クラスは一クラスしか、学校が作らなかったです。そして、そのクラスに入れるのは“成績上位一割に入っている事”。だから、高校では(自慢話のようになってしまいますけど)、理科系は『エリート・コース』の扱いでした。

しかし、これって、奇妙な話なんですけど、理科系が“エリート”扱いされるのは学生の間だけですね。大学も、理科系の方が、受験科目も多いし、おまけに“学費”も高い。しかも、文科系の殆どの学生さんは“アルバイト”に勤しんでらっしゃいましたけど、理科系は“実験実習”があって、それ程、自由ではない。

で、実社会に出て見るとさらに“ビックリ”ですよね。“理科系”って、どちらかと言えば“ブルー・カラー”なんですよね。
しかも、日本社会は『支配層』が東大法学部を中心にした“文科系国家”。さらに酷いのは、理科系の中でも、偏差値の低い(学校の成績が全てとは思いませんけど、そのために学生は頑張って来ていますよね)“土木”屋さんが『支配層』の“片棒”を担いでいる。学生時代は理科系の中で「馬鹿にしていた」土木屋さんの方が、実社会に出ると“力がある”(動く金が大きい)。

これは、“国の構造”そのものですよね。なんせどこまで行っても日本は『土建国家』ですからね。

こんな状況の中で「理科系離れ」するのなんて当たり前の話だと思いますよ。
『学業成績も上。学費も高い。学校での拘束も文科系より厳しい』
そんな、関門をくぐり抜けてきた“結果”がそうなら、(余程、理科系で遣りたい事のある、ごく稀な人以外)、理科系は選ばないでしょうね。

以前にも書いたかも知れませんが、ウチの甥っ子、理科系なら東大に行ける成績でしたけど、あえて文科系で別の国立大学へ進学しました。

しかし、本当にこんな『逆転現象』を放って置いて良いのでしょうかね~。
日本は、何処まで行っても「資源の無い、技術立国」です。確かに、金融技術を発達させれば、「実態経済よりも遙かに経済規模の大きい投資(投機)経済で、儲ける事が可能かも知れませんけど」でも、それにしたって、金融技術は、どちらかと言えば文科系の中でも“理科系技術”を使う分野ですし。それに、最終的には『実態を伴わない経済は虚構』だと思うのですけどね。

先生、お疲れの所、長々と書いてしまいました。申し訳ないです。適当に飛ばし読みして下されば幸いです。

投稿: 阿頼王 | 2008年10月12日 (日) 08時02分

阿頼王さん

阿頼王さんが常々書いているように、こういう投資の世界は誰かが操っているのか、そして今回でも、やはりそれなりに儲けている人はいるのでしょうね。でも、株を中心とした投資経済というのは何なんでしょうね。多くの人が今回の騒動で資産を減らし、それが場合によっては我々の生活に関与してくる。年金運用資産の失敗で退職金も減るという話もあったりして、まじめにい働いてきている人にとってはやりきれないですよね。
 学生の就職もこんな状況でほんと心配です。 阿頼王さんが言うように、長期ビジョンをもって考えなければいけないかもしれません。

投稿: Mamoru Matsubara | 2008年10月12日 (日) 20時44分

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