何でメシを食うのか? 不法滞在の問題
今日のWBC韓国戦は、0対1という最小僅差で負けてしまいました。おとといは14点もとったのですが、今日は0点ということで、野球の怖さというところでしょう。まあ、アメリカで出直しです。
就職活動している3回生の学生さんらは、エントリーシートを通って面接に呼ばれたするケースも多くなっているようです。企業にとっては、面接でその学生さんのことを見抜くわけなので、学生さんにはとにかく自分がどんな人間かを知ってもらうようアピールするようにと言っています。でもなかなかそれが難しいのでしょうね。
一方で、まだ自分の行きたい企業、というか自分が何をしていいのか分からなく、その結果として企業研究もしていない学生さんもいます。確かに難しいことではあるのですが、少なくとも自分が将来何でメシを食っていくかは、この1,2ヶ月でよく考えなければならないでしょう。それに関しては、こちらからこんな職はどうかなーとは言えないですし。
フィリピン人で不法滞在で入国し、その後日本で子供が生まれた家族が、在留期間の延長を認めてもらおうとしています。昨年からマスコミのほうも大々的に放送し、国のほうは人道的な配慮をとるべきだという流れになっています。それに対して一部の方々は、やはり不法滞在した親は犯罪を起こしているのだから、日本の法律としてしっかりと対処すべきだと言う意見もあります。法務省としてはかなり譲歩して、中学生の女の子は日本に残ってもよく、両親も一旦フィリピンに戻った後、通常は5年間は入国は認められないところを1年以内に子供に会いに来てもいいところまで認めているようです。
この問題はかなり難しいですね。冷静にみれば、その両親の行った行為は犯罪ですので、強制送還は当然です。これまでも不法滞在で強制送還させられるケースは山ほどあるわけで例外は認められないでしょう。アメリカや他の国が不法滞在を受け入れるケースもありますが、少なくとも今の日本の法律ではこの部分はしっかりと日本独自のものとして守っていかなければならないでしょう。
とはいうものの、娘さんは、日本で生まれて、日本の生活や文化になじんでおり、もしフィリピンに戻った場合に、彼女自身の人生はおそらく今のものとは大きく変わってしまい、場合によっては、悲惨になってしまうかもしれません。そういう状況がある程度予想される中で、日本に彼女を残すべきだ、そのためには両親が必要なので両親も残すべきだという論理も分からないではありません。
私自身は、やはり子供の将来を考えるという意味で、なんとか今回は認めてもらえないかと思っています。今回これを認めてしまうと、こういうケースがかなり増えてくるということもありますが、少なくとも現状で日本の中で犯罪を起こさなく、日本社会に貢献してくれるのならいいのではと思うのです。甘い意見と言われるかもしれませんが。あの中学生の女の子のまわりには日本でできた友人たちがたくさんいて、心の絆を深めています。社会としてそれを守っていかなければならないような気がします。
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コメント
松原先生 おはようございます。
WBCは残念でしたね~ まあ、言っても仕方ないですけど、妙なシステムですよね。一度勝った相手が敗者復活で勝ち上がって来たら再戦、そこで負けると2位になっちゃうなんて……確かに“本当に圧倒的な力の差”があれば勝つでしょうけど『勝負は水もの』って面もありますからね~
就職、今年も厳しいですけど、来年の3回生の学生さんはさらに厳しくなる事が予想されていますね。前にも言ったかも知れませんが、うちの甥っ子がそうで、学校からそう言う風に言われているようです。
でも、企業とすれば、優秀な学生さん(=お金を儲けれる能力を持って居る人)には来てほしい訳で、どんな時代でも、ゼロって事は無いと思いますね。ですから、
『自分の強みは、自分が幾らやっってても疲れを感じない位、好きな事は何か?』
って、自問して欲しいですね。まあ、『下手の横好き』パターンもありますから、そこはちょっと微妙ですけどね。
ある人が著書で、
「お金儲けに繋がらない勉強は、確かにスゴイけど、結局は“趣味”“自己満足”」
みたいなことを書かれて居ます。ちょっと、反感は感じますけど、現実はそうですよね。要は、どう“自分の好きな勉強”をお金儲けに繋げるかですね。純粋に学問の道を選んで清貧に暮らすのも有りだとは思います。
不法滞在の問題は難しいですね。本来は、
『子供が生まれるまでに、強制送還』
しなくてはならないのですが、そこまで捜査するのは物理的に無理ですからね~
でも、アンダー・グランドで飯を食ってる違法入国外人さんは、どこかの会社で働いている訳で、会社経営者に責任は問える(共同謀議、違法労働等)ので、そこの法律(罰則)を強化すれば、かなり防げると思いますけどね。ただ、そうなると、アンダー・グランドで飯を食おうとする不良外国人が増えると思いますから、それも難しい所ですけどね。ただ、そういう人達が家庭を持って居て、子供が日本で育った時に“同じ”(温情的な眼で見れるか)扱いが出来るかと言えば、多分、出来ないでしょうね。
ここまで“日本人”として、育ってしまった(学校も行ってる訳で、義務教育通知も行ってるから、学校へ行ってる訳ですよね。そう言う意味ではもう、入国の違法性さえ疑問の扱いをして来ていますよね)子供さんやご両親に、今更、違法入国だったから出て行きなさい……と言うのは、法的にもオカシイと思います。
ただ、どこかで、きっちりと『歯止め』をかけないと、今回のようなケースが出てきたら、同じような扱いになる訳で、『それを狙った不法入国者』が増える可能性もある訳ですね。
将来の日本は、少子高齢化で、いずれ外国人の移民を認めて行く事になると思って居ます。ですから、ここで、きっちりと『移民法』を整備して、『日本人として、日本社会に貢献する意志のある外人の帰化』を視野に入れた法整備と、どういう人材を入国させるのか、高度なスキルを持った人だけを受け入れるのか、単純労働力として移民させるのか、多様なレベルの人(日本人として生きて行く意思で決めるのか)移民(帰化)では無く年限滞在期間を見直すのか、年間何人ずつ移民を認めるのか(人口動態変化から、労働力不足の予測は付くはずです)等をきっちりと論議するべきだと思います。
ここで、必ず起きて来るのが、『生来の日本人と移民との間の“処遇”をめぐっての対立』だと思いますから、その辺りも考えておく必要があると思います。
それとも、『日本の自然衰退』を受け入れるかですね。これも一つの選択肢で、結構“自然”だと思いますけど。
投稿: 阿頼王 | 2009年3月10日 (火) 05時45分
阿頼王さん
確かに自分の好きな事をお金儲けに繋げることができれば一番仕事としてはいいですよね。でも、多くの人はそういうわけにはいきませんよね。ある意味私のような研究者は、研究だけをやっていたときはそういうのに近い部分はありました。今は、研究以外にも教育や様々なことがあるので、すべて好きでやっているとは簡単にはいえませんが。
不法入国の件、阿頼王さんの考え方で納得です。確かにどこかで歯止めをかけないといけません。今回のケースは実はかなりあるということも事実のようで、これだけを認めてしまっては法治国家としての根本が崩れてしまいますよね。そういう意味では、今回の法務省の処置の仕方はかなり妥当な方向かもしれないのですね。「日本の自然衰退」ですか。そうなっていくかもしれませんね。
投稿: | 2009年3月10日 (火) 22時58分