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2010年8月31日 (火)

まだまだ残暑が厳しい。新聞で学力を伸ばす。君たちに伝えたい3つのこと。

 まだまだ暑い日が続きます。日中は、研究室の部屋に閉じこもっているのであまり暑いかどうかも分からないのですが、郵便を取りに大学内を歩くと、往復するだけで汗びしょびしょになります。

 政治のほうは結局小沢さんと菅さんの一騎打ちに。昨日はトロイカ体制で行きますと分けのわからないことを言っており、本当にお気楽な人たちだと思っておりました。
とにかくこの2週間、しっかりと政策論議をして、代表になった人には日本を立て直してもらいましょう。

旅行中、空港で飛行機を待っている時に2冊本を読んだのでその紹介を。

1冊目は、斉藤孝さんの「新聞で学力を伸ばす」。 来年度からの新学習要領の改訂によって実用日本語の宝庫である「新聞」が大きく取り上げられるらしい。以前から大学の講義にも新聞教材を使っている齋藤さんがその方法論を書いていたので、こちらも今後の1回生のフレッシュセミナーで取り入れることができるかもしれないということで読んでいました。新聞の内容を1分間プレゼンするなど使えそうな内容も。試してみよう。

もう一冊は、九州大学生体防御医学研の中山敬一先生が書いた「君たちに伝えたい3つのこと:仕事と人生について科学者からのメッセージ」を。本の帯に、「世界的に活躍する科学者が初めて書いた仕事・生き方論。内容が過激すぎると専門雑誌の掲載がボツになり、ネットで話題となった『仕事と人生について教授からのメッセージ幻の原稿』完全書籍化」とありました。以前、中山先生のHPは良く見ていたので加筆された内容も読みたいということで思わず買ってしまいました。医学部の学生よりに書かれていますが、厳しい意見満載で、例えば「人生の一時期は家庭を顧みるな」とも。私自身も30歳代の頃はかなり家庭を顧みず実験をしていたこともあったので同感することもありました。いずれにしても、
1. 人生には「目標」と「戦略」が必要で、それは理性的に自分で決められる。
2. 誰かのためだけでなく、自分のために生きよ。結果としてそれが人の役に立つ。
3. まずはルーチンワーカーではなくクリエーターを目指すべきだ。
という3つのことが伝えたいことで、少しあれーと思う部分もあるのですが、若い研究者には読んでもらいたいです。特にうちの大学の修士の学生には。

 

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コメント

松原先生へ
『政治のほうは結局小沢さんと菅さんの一騎打ちに。昨日はトロイカ体制で行きますと分けのわからないことを言っており、本当にお気楽な人たち』と思うのですけど、彼らは本当に、命がけで真剣に『選挙』と『政権維持』の事を考えています^^
しかし、“この国の宿題”は山済みで、ホントにこんな“夏休みが終ろうとしているのに、まだ全く宿題をやっていない学生”のような人たちに、果たしてこの国を任せていて良いのかな~ って思ってしまいますよね。

なんか来年度予算はさらに膨れ上がりそうな予算要求が出ていますし(2年連続で税収より多い借金をするのでしょうか?)、『財政再建』の具体的ビジョンを提示して欲しいですね。

先生のお読みになられた御本は、残念ながら両方とも読んでおりません。

読んでもいないのに、それらの御本について言うのは適切ではないかも知れませんが、まず、

斉藤孝さんの「新聞で学力を伸ばす」と言うタイトルの御本ですが、確かに『実用日本語』の教材としてならば、プロの書き手が書いている訳ですから、それはそれで良いとおもうのですけど、どうもそれで『学力』を伸ばすと言う点に関しては、条件付ですね。
“日本の記者クラブ制度”とか、“新聞記事は、完全な事実を書いていない”とかのマスコミの裏側を知る、そしてそれを通して『日本社会』を知ると言うところまで行けば、『学力』も伸びると思いますけどね。

中山敬一先生が書いた「君たちに伝えたい3つのこと:仕事と人生について科学者からのメッセージ」については、松原先生のまとめられた1~3の項目については、概ね同感ですが、これもそれぞれの人の観方、考え方ですよね。

人生に『目標』と『戦略』が必要、ってことですけど、それが“間違った目標”では、社会の迷惑ですね。しかもそれが『戦略』的に行われると………。

2は、なんか『アダム・スミス』的ですね。

3は、解ってはいるけれども、その“クリエーター”になるのが難しいのであって、それは、『目指すべし』と言われても、誰でもなれるものでもないし、誰も教える事はできないですしね。だから(天才以外は?)『まずはルーチンワーカー』になって、“技能”と“ファクト”を積み上げ、その(地道な努力の)中から、クリエーションに繋がるモノに気付く事があるような気がします。

でも、概ね中山敬一先生の仰っている事は理解できます。まあ、わたしごときが解ったところで、どうでも良いことかもしれませんけどね^^;

投稿: Kouryuu | 2010年9月 1日 (水) 02時41分

Kouryuuさん

今日、2人揃って共同記者会見やっていましたね。これからお互いビジョンを示して欲しいですね。
新聞を使って学力を伸ばすというか、そもそも日本語をしっかりと使ってコミュニケーションすることが大学生でもできないので、こちらとしても何かいいものがないか探してしまいます。どのように指導すればいかご教授いただければうれしいです。
2冊目の本は、本当に読んだだけで、この方の主張は主張で感じるだけで、自分としては少し違うかなーという部分もあります。

投稿: Mamoru Matsubara | 2010年9月 1日 (水) 23時29分

松原先生へ

う~ん。
そう言われると、言葉の使い方、コミュニケーション能力を鍛えるって、なかなか難しいですよね。先生に『ご教授』できる程、立派なモノは持って居ません\(;゚∇゚)/

わたしの場合(わたしが、どの程度のコミュニケーション能力を持っているのかもあやしいですからね^^; ただ、一時(今でもか!?)

『文章で食べて行けたらいいな~』

なんて考えていました(今もかも)から。
兎に角、①本を読む ②文章を書く が基本ですね。だから、書籍はそれこそ『万巻の書物をひもとく』と言う乱読ですね。
それから、③文書の書き方(小説の書き方)の類の本は沢山読みましたね(文章の書き方の基本は解ります。但し、有名な作家さんの『文章読本』でも、毒にも薬にもならないモノが多いです)。

ただ、この方法では、何年も何十年もかかってしまうので、学生さん向きではないですね( ̄◆ ̄;)

この間、苫米地博士の『人を動かす「超」話し方トレーニング』(SoftBank Creative 社刊)を読んでましたけど、これなんか面白いですよ。

苫米地博士は脳機能学者でもあり(色んな肩書きを持っておられます)、能力開発の世界的権威(あんまり権威って好きではありませんけどね)ルー・タイス氏と能力プログラムなんかも作られたりしているようです。

この著書の要点は、『論理的話し方』と『情動的話し方』があって、TPOによりますけど、概ね公の場では『論理的話し方』をするべしと言う事です。そして、『書き言葉』は『話し言葉』の延長戦上にあるもので、『話し言葉』が上手くなれば、『書き言葉』も上達する(その他のノウ・ハウ的な事も多く書かれています)。

苫米地博士の面白い所は、その著書に良くCDが付いているんですよね。で、この著書にも付いておりまして、なんと『聞くだけで話す力が強くなる』と言ううたい文句になっておりまして、中身は ①情動をコントロールする ②思考の抽象度が高まる ③IQがアップする ④臨場感ラポール強化/無意識に働きかける禁断の音源
となっています。

わたしは本は読みましたが、CDは試しておりません(^-^;

ただ、確かに、国際基準は『論理的言語』であって、日本のあいまいな、あるいは『論理的言語』と『情動的言語』をごちゃ混ぜに使っていると(これは最悪の用法だそうです)、国際社会では通じない(馬鹿にされる…というかされている?)と言うのは、その通りだと思いました。

もし気が向けば一度、読まれて見れば、何かヒントがつかめるかも知れませんよ。

投稿: Kouryuu | 2010年9月 4日 (土) 00時16分

Kouryuuさん

さすが、いろんな本を読んで、更にはいろんな物を書かれているKouryuuは、良い文章とはどういうものかという部分についても議論できるのですごいと思います。
いい本を紹介していただき有難うございます。早速読んでみたいと思います。

投稿: Mamoru Matsubara | 2010年9月 4日 (土) 00時46分

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