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2010年11月 5日 (金)

3回生の研究室配属。山田昌弘先生の講演会-3Cが大切

 午後の専門実習が無くなったので、今週は卒論の指導がじっくりとできます。細胞培養や遺伝子関連の実験などいろいろと教えることができました。
 3回生の分属も決まり11月から学生さんの対応をすることになります。昨日、実習の終わった3回生を集めて進路のことについて今月中に相談するように言いました。皆さん真剣に聞いてくれました。例年以上にやる気を感じました。今年の3回生は、17人で(定員17人なのでMAXでした)、女子の比率も7人と他の研究室よりもはるかに多かったです。それが何に起因しているのかは分かりませんが・・・・・。いずれにせよ、うちの研究室を選んできてくれたのでこちらとしても責任持って指導しなければなりません。

 今日の午後は、中央大学の山田昌弘先生による「これからの社会に求められる能力とは?」という公開講演会がありました。経済学部の主催でしたので経済学部の学生さんがメインで聞いておりましたが、市民の方や、私のような他学部の教員も結構聞いていました。山田先生は、「パラサイトシングル」で有名だし、「婚活」という言葉の生みの親でもあるし、たまに報道ステーションにも出演していることもあり、生でお話を聞いても損はないということで足を運びました。
 今の70歳代の方々の95%は結婚を経験し、その中で離婚する人は1割程度だと。一方で、今の20歳代は将来、おそらく75%は結婚するが、その3割は離婚するので、半分ぐらいは一生一人で過ごさなければならない。従って上野千鶴子さんが言うように「おひととりさまの老後」という発想もあながち間違っていないということのようです。
 昔は、大学に行けば総合職、短大からは一般職、商業高校や工業高校からはそれなりに見合った仕事、大学院に行けば教員、研究者といったように、「出口」で就ける職業が安定的に確保されていた。その学校教育システムを「パイプラインシステム」と呼んでおり、現在ではこれが全く破綻してしまったと説明されていました。大学院を出ても3,4割程度しか教員になれないし、ロースクールに行っても2,3割しか司法試験に受からない。大学でも出口が狭まり全員が仕事に就けない。これが今の厳しい現状です。
 企業も昔は物を作ればとにかく売れたので、ものづくり中心の社会だった。社会のIT化、グローバル化などにより、売れる物が変化がしてきた。今では、消費者は目新しいものか安くていいものしか買わない。特に安く売るためには企業はコスト削減で、派遣やパートさんを主に使い、正社員は少ない。そのしわ寄せが若者にきているわけです。
それではそのような社会で若い人は何を身につければいいのか。山田先生いわく、3Cということで、創造性(creativity)、コミュニケーション能力(communication)、美的センス(cool)を身につける努力をすればうまくやっていけると。コミュニケーション能力については、特に相手の気持ちを理解する心ということで、これは女性のほうが男性より勝っているとの事。それは、小さい頃から、友達の誕生日にはこういうものがいいのではと相手のことを真剣に思ってプレゼントを選ぶことが根本にあるようです。男性がその力をつけるのは恋人ができた時で、恋人がいる学生さんのほうは就職率が高いそうです。これはあくまでも山田先生のこれまでのゼミ生の傾向のようですが。でもまじめに統計とってそのような結果になったら面白いですね。その他にも話の引き出しが多くてさすがだなーと思いました。ただ、学生さんらがもっと笑ってもいいような部分が何度かあったのですが、学生さんらも緊張していて笑えなかったのかな。山田先生的にはもう少し笑いを期待していたのでは。と余分なことも考えたりしました。

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コメント

松原先生へ
やはり、先生のゼミに学生さんが集まったのは、『内容が面白く、これからの時代に要求される技術』と言う事もあるでしょうけど、何と言っても、先生の普段の講義を通して、そういう”情報”が学生さんたちに伝わったからだと思います。
女学生さんが多いのは良いことだと思います。それはゼミが華やかになると言う意味ではなくて、彼女たちは概ね『勤勉』だし『直観力』(女の感?)があるからです。
『直観力』は侮れないですよね。その『直観力』が先生の研究分野の将来性があることを感じ取っているのだと思いますよ。

山田先生の公開講演会に関しては、実際にお聞きしていないので、一般的な事しか言えませんが、確かに山田先生の仰る3C、
『創造性(creativity)、コミュニケーション能力(communication)、美的センス(cool)』が大切って言うのは、同感ですし、(失礼ですけど)結構前から言われている事だと思います。それ程、目新しいモノではないですね。
問題は、『それら必要とされる能力がどうすれば身に付くか』と言う、具体的な方法ですよね。しかも『(できるだけ)簡単』に『確実・効果的』に付ける方法があるのであれば、そして、それを教える事ができるのであれば、それは素晴らしい講演だと思います。
コミュニケーション能力について、山田先生の『仮説』が披露されていますが、やはり積み上げられた『数値データ』が欲しかったですね。それが示せれば『客観的な事実』として(再検証は必要でしょうけど)受け入れる事ができます。
ただ、コミュニケーション能力向上に関しては『ディベート』と言う、確立した方法の方が、そして、それを改良したモノの方が『有効』な気がします。ここで“改良”と言ったのは、『ディベート』は基本的に相手を『論理』をメインにして『論破』する『戦略的手法』と言えますよね。
でも、『論破』されて、ジャッジで『負け』とされた方の人たちは、心の中では「今回は負けたけど、次回は勝つぞ」と、本当には『納得』していない。やはり『論理』も大事だけれども、『論理』だけで人は『納得』させる事はできないと思うのです。
そこで、必要となるのが、もう一つの要素、山田先生の仰る『思いやりの心』だと思います。
『論理』と『思いやり』。なんか『飴』と『ムチ』みたいで、そう表現しちゃうと、ちょっと抵抗ありますけど。コレでやられると、本当に『納得』しちゃうような気がします。
もしも、山田先生が、三つの能力のつけ方の『具体的方法』を講演されてたとしたら、素晴らしいことですし、上の批評に関してお詫びしなくてはならないし、そして何より『御教授』願いたいです。
もしも、そのような『具体的方法』が講演されていたとしたら、是非、お教えくださいね。

投稿: Kouryuu | 2010年11月 6日 (土) 17時49分

Kouryuuさん

 彼女等の直観力の期待を裏切らないようにこちらとしても興味ある研究内容を提示していかなければならないかもしれません。ただ学生さんらがどのような基準で研究室を選んでいるかというのも今ひとつ分からない点もあるので何とも言えない部分もありますが。
 今回の山田先生の講演の中では、どのように3Cを身につけるかの具体的な内容については時間の関係上おっしゃっていませんでした。例えば美的センス(cool)については、すばらし文章、絵などを見れば自然と価値観が変わってきて、新しい見方ができるというようなことをおっしゃっていましたが、実際には本当にそのようなセンスは努力で身につくのかどうかは分からないですよね。creativityにしても言うのは確かに簡単ですが、それを身につけるのに皆さん苦労しますし。

投稿: Mamoru Matsubara | 2010年11月 7日 (日) 23時32分

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